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2008年05月13日

期待以上に楽しめた ディナー・ラッシュ

ディナーラッシュ ~スペシャル・エディション~

ディナーラッシュ

最初はどんな映画かまったく見当もつかずに見たのですが、簡単にいうと ニューヨークにあるイタリアンレストラン「ジジーノ」を舞台に、そこに集まる客、店のスタッフの1夜の人間模様や世代交代と、そこに起こる出来事。

これをスピーディー、リズミカルかつスタイリッシュに描いています。
現実のこととしてみれば、かなり生々しい部分もありますが、そこを重くなく、また後味悪くなく、しかもレストラン内の喧騒などそれなりにリアルに描いているし、なんと言ってもいい人間が血を流さない、死なないというのが後味をよくしている一因でしょう。

あまり書くとネタばれするのでこれくらいにしておきますが、主演のエドアルド・バレリーニが言うには、どこかの(失念)試写終了後に、会場から「うそだろー!」という声が上がったということです。(納得)

ちなみに、毎週見るタイトルは「みんなのシネマレビュー」を参考に、6点以上を目安に選んでいますが、ここのレビューを読んで選んだものはそれほどハズレはありません。
お勧めのサイトです。

もちろん、苦手なジャンルやレビューが少ないもの、特殊な嗜好(!)のレビュワーのもので選ぶと外すこともありますが、勝率高いです。

もう少しスリムならもっと面白い CODE46

CODE46 スペシャル・エディション

CODE46

近未来の上海を舞台にした、法によって関係を持つことを禁止された同一遺伝子を持つ男女のラブストーリー、かな?

メインの物語の進行と薄暗くかすんだ感じの映像は悪くないけど、それに変なSF風味を加えたところがマイナス。
設定が特殊なこともあって、あまりストーリーにのめり込めなかった。

90分ちょっとの映画に、説明しきれない部分を詰め込みすぎた感じ。

そもそも、ウィリアムの所属する組織は何?
国の組織、民間の組織?
調査するときにも身分を名乗らないし、身分証明書も提示しないし。
共鳴ウィルスって何?
もし民間の組織なら個人の記憶を消したり、身分証明できたり、そこまで民活できるもの?

と、疑問も色々。

最後、いくら子供がいるからって記憶さえ消せば奥さんは元通りに生活できるのか?
結局仕事の上でも失敗したのに、記憶を消して元通りの職場に復帰?

本筋のアイディアと主演の2人がいい雰囲気だけに、もうちょっと状況設定とか整理したらいい感じになったのでは。

それにしても、サマンサ・モートンって、こういったちょっと特殊な役しかできないようなイメージができてしまった。
機嫌悪そうなインタビューは笑えました、こんなもの収録しなくても。

詰め込みすぎだけど ドット・ジ・アイ

ドット・ジ・アイ

ドット・ジ・アイ

全体の90%は非常にいい感じで進行します。

独特のサスペンスですね、しかもいつも誰かに見られているような、そんな映像が緊張感をもたらします。

ストーリーも静かで暗い感じだし、出演者も皆個性的で中々いい。
と思ったら、何もここまでやらなくてもというラストにちょっと気が抜けました。
確かにドンデン返しというのはうまく決まれば、暗いストーリーでも最後にすっきりということもありますが、これはどうも苦手。

最後の10%の部分にこれでもかと、ドンデン返しを詰め込んじゃいけません。
エンドロールにも埋め込むことはないと思いました。

一回だけのドンデン返しなら、きっともっといい映画になったような。
例えば、下の方で紹介しているディナー・ラッシュなんかは、1回のネタのために、溜めて溜めて成功していると思う。

出演者も、音楽も、映像もいいだけに、最後もうちょっと我慢したらよかったのに。

スピーディーでクール ボーンスプレマシー

ボーンスプレマシー  (ユニバーサル・ザ・ベスト第8弾)

ボーンスプレマシー

前作に比べて、ストーリーが練れている感じがします。
いずれは、続編もできるのでしょうから、それを前提とするなら1作目は物語のイントロとして当然なのかも。

展開がスピーディーなのと、主人公が超人的なパワーや武器や特別な車などを駆使するのではなくて、その状況において何をすべきかを得られる情報から的確に判断して素早く迷いなく冷静に行動するのは、妙な痛快感があります。
ボーンが見せる人間離れしたクールさがいい。

例えば冒頭のシーンでも、マリーが助からないと見ると迷わず次の行動に移るし。
その対比で、記憶を取り戻したあと娘に謝罪に行くそのシーンが、これから先のボーンの変化を暗示しているのか?

最後の派手なカーチェイス、メイキングを見ると生々しさの理由などが納得できましたが、特に必要でもなかったかな。
もっと暗く静かに進行する映画でもいいんではないかと。

フィリップ・シーモア・ホフマンの迫力 フローレス

フローレス

フローレス

デ・ニーロの映画を選んだつもりが、役柄のせいもあってか完全にフィリップ・シーモア・ホフマンのための映画になってます。
この人初めて見ましたが、化粧してゲイとなっている時の強さ、化粧してないときの弱さ、更には男の姿に戻ったときのボロボロの感じ、と、いい味出してます、というかやりたい放題。

クレジットはないながらデ・ニーロが製作にもかかわっているという情報もあり、それで脇役のような感じで出演していたのかもしれませんが、存在感は十分ありました。見終わった後、何となく暖かい気持ちが残るのもいいです。
それぞれタイプは全く違うのにこれと同じような後味の映画ディナーラッシュ、ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズには、映画の中のいい人間がむやみやたら死なない、殺されない、というのが共通する部分のような気がします。

DVD化希望 バニーレークは行方不明

中学生の頃、昼下がりに自宅に帰ってテレビをつけると、どのチャンネルだったか忘れましたが、古い映画ばっかりやっている放送局がありました。

ここ名作シネマ.comを見ると、さすがに古い映画が充実していて、その頃見たかタイトルだけ知っている映画がたくさんあります。

で、その頃見た映画で是非もう一度見てみたいものの、DVD化されていない映画『バニーレークは行方不明』というのがあります。
調べてみると、1965年の映画で初公開が1966年7月だそうです。
オットー・プレミンジャー監督で主演がキャロル・リンレーとローレンス・オリヴィエという、中々いい配役です。

ストーリーはこんな感じ。
主人公を演じるキャロル・リンレーは確か離婚したかで引っ越してきて娘を連れて学校に行きますが、おりしも新学期で学校は大騒ぎで、あたふたと手続きを済ませ娘を置いて帰ります。
学校が終わる時間になって娘を迎えに行きますが、見つかりません。
学校の先生にも聞いても皆記憶に残っていない。
そこで、警察に連絡して捜査が始まるのですが、誰もバニーの記憶がなく、ほんとに娘は存在したのか、という展開になり……

というような内容で、中々いいサスペンスだったと記憶していますが、何せビデオもDVDもないようなので、記憶を確認するためにも是非DVDかビデオでもいいので、見てみたい1本です。

あと、日本ではまだDVD化されていないので是非お願いしたいのが、ゴールディー・ホーン、故ダドリー・ムーア主演の『ファール・プレイ』です。
1978年頃の映画でしたか。
サスペンスとしてよくできているし、ゴールディー・ホーンの演技もしっかりしていたんではないでしょうか。
ワタシ的には彼女らしさが発揮された素晴らしい映画だと思います。

ダドリー・ムーアの怪演が凄かったですが。

ワインオタクの映画 サイドウェイ

サイドウェイ 特別編

サイドウェイ

今週は、ワインオタクの映画ということで気になっていたこの映画、サイドウェイです。

ひとことで言うと、どう見ても冴えない中年の2人組がワインとゴルフと女三昧を目指すロードムービーでしょうか。
片や、結婚を一週間後に控えながら女・女で、トラブルになるし、片や離婚して2年になりながら元妻に対する未練で一種の引きこもり状態。

一見どうしようもない2人のストーリーながら、実際には人生どうしようもない部分というかしょうがない部分、あきらめなければならない部分というのがあると思うし、そこを通過する2人の生き様が面白いです。

ワインに関しては余り私の知らないカリフォルニアのワインがメインで期待したほどではないですが、ステファニーがリシュブールを大事にしているとか、ワインの飲み方とかに笑えたり、やっぱりこの辺に少しでも足を踏み入れいていると楽しめる場面が散りばめられています。

マヤが言うように、ワインは人の一生に似ていると思います。
最初は、酸味、渋みが強くて尖っているワインもワインによっては歳とともに柔らかくなり、果実の香り・味が少なくなる反面すべてが一体化し水のようにスルスルとした喉越しになって、最後は土っぽくなって……
別のワインは最後まで尖ったまま薄くなっていくということもあるようですし。

ワタシ的に突っ込みどころとしては、最後に開けるシュヴァル・ブランというワインですが、もちろん有名で高いワインなので飲んだことはありません。(苦笑)
サンテミリオンのワインなのでメルロー主体かと思って調べてみると、カベルネ・フランが66%、メルローが34%と、変わったブレンド。

翌日起きてから気づきましたが、ステファニーのいるワイナリーでは「カベルネ・フランから偉大なワインは生まれない。ピンボケで締りのない味だ。」ダブルデートの夜には「メルロー種は大嫌いだ、死んでも飲まないぞ!」と叫んでました。
どう見ても偶然の一致ではなく、意図したもののように思えます。
で、そのココロは?

むしろ、あれだけピノ・ノワールを絶賛していたわけですから、最後にとっておくのはDRCかDRCのどれかのワインであったらバッチリだったと思うのは、勘違いなんでしょうか?
更に、それを最後はマヤと飲んで欲しかったというのはデキ過ぎですかね。

余談ですが、サンテミリオンにはシュヴァル・ブラン(白い馬)の他

シュバル・ブラウン(茶色の馬)

シュヴァル・ノワール(黒い馬)

というワインもあります。

ハーヴェイ・カイテルがシブい SMOKE

SMOKE

SMOKE

ブルックリンの街角の煙草屋を中心に、その店のオヤジ、客で奥さんが事件に巻き込まれて亡くなって以来書けなくなった作家、ふとした偶然からヤバい金を持逃げした少年とそれぞれに絡む人々のドラマを淡々と描いた映画。

これらの登場人物にまつわるいろんな出来事が描かれていますが、どれもカメラが深入りするのではなく、あくまで傍からそれを見ている感じ。
そんなわけで、それぞれのドラマの結末はあいまいなまま。
例えば、街を歩いてい通りすがりに見た光景のような感じ?

ハーベイ・カイテルとウィリアム・ハートの淡々とした友情が中々いい感じで最後、食事をしながら語るクリスマスの物語が素晴らしい。
ただ、この物語も事実なのか虚構なのかは分かりません。

ストリー的にはいろいろな出来事が起こるものの、特にワクワクハラハラというのではなく、このゆったりとした時の流れが、見終わった時に何となく心和ませるような映画でした。
全体的に見る側の想像力に任せるような作り方と思うので、最後のクリスマス物語実写版はなくてもよかったかな。

ジョニー・デップがドブロ ショコラ

ショコラ DTS特別版

ショコラ

血筋による宿命として北風に吹かれて色んな国の街から街へ移り住むヴィアンヌと娘がフランスの小さな村に現れ、チョコレート屋を開くもものの、支配する伯爵によって古い習慣、因習を引きずりながら生活を営んでいて、最初は中々店に寄り付かなかったそれぞれ問題を抱えた住人たちも、ふとしたきっかけで店に来るようになり、ヴィアンヌが一人一人の好みのチョコレートを薦めていくと、心を和ませ表情も和らぎ、抱える問題も解決していって……というような、おとぎ話のような映画。

とにかく、派手な映像効果や音響効果もなく、スリルもサスペンスも冒険も魔法もないにもかかわらず、2時間をあっという間に見せてくれました。
この映画を見た日は寒くて、風の強い日でしたが、映画にピッタリでちょっとだけ暖かい気分になれたかな。

ジョニー・デップは最初のクレジットでも and として紹介されていたとおり、出番はとても少なくて端役的な扱い、にもかかわらずで主人公以外が霞んでしまいそうな凄い存在感、たいした役者です。
まあ、何でフランスが舞台なのにみんな英語をしゃべっているのか(見るまではフランス語の映画かと思ってました。)など突っ込みたい気もしますが、おとぎ話だからいいんです。

音楽は、ちょっとジプシーっぽい味のある音楽とフレンチ・ジャズと言っていいかも。
ジャンゴ・ラインハルト、ステファン・グラッペリのマイナー・スィングとか。
ジョニー・デップがドブロを弾くシーンが、いい音で中々よかった。
指使いを見ると、ほんとに弾いているように見えましたが、ラストクレジットにちゃんと本人演奏のクレジット。
ブルースっぽい曲を弾いてましたが、ロバート・ジョンソンの They'er Red Hot という曲のようです。
音楽的にも、中々楽しめました。

それにしても、チョコレートは美味しそうでした。
トロトロのチョコレートに指を突っ込んで舐めてみたくなります。

16歳のボーカル ザ・コミットメンツ

ザ・コミットメンツ

ザ・コミットメンツ

アイルランド、ダブリンの若者が結成したバンドの物語、と一言で言ってしまえる映画ですが、バンドメンバーの募集、楽器やアンプの調達、練習場所の確保、メンバーの脱退などバンドが出来上がっていく過程からメンバー間のゴタゴタ、金の問題等がうまく描かれています。
メディアの注目を集め始め、小さいレコード会社の契約まで後一歩と言うところで壊れてしまうまで、とその後もチラっと描かれています。

演奏自体もメンバーの表情も最初は自信なさげなのが、ステージを経験するにつれ自信にあふれた表情になり演奏もうまくなるし、バンドのドキュメンタリーとしても面白く見れます。
オーディションにイーリアンパイプ奏者がきたり、トラッドを演奏するバックで家族が踊っていたり、細かいシーンまでよくできています。

このテの映画ではスパイナル・タップを思い出します。
いかにも実在するバンドのドキュメンタリーのように作られているものの、いろんなバンドのパロディー(初代ドラマーは●ロを詰まらせて死んだとか。)を寄せ集めた架空のバンド(アルバムは出ていますが)のお話でした。

で、この映画はいかにも架空のバンドの物語のように作られていますが、ザ・コミットメンツは実在していて、現在もツアーしています。

オフィシャルサイト

ライブシーンも実際ににライブをやって撮影したというだけあって、音が生々しいし、結構熱くなります。
演奏している曲も、Dan Penn の Dark End Of The Street など、中々渋い選曲になっていて、ちょっとジョー・コッカーの雰囲気もあるボーカルがいい味出しています。
このボーカルが当時16歳というのも驚き。

この映画に関する情報を検索していてみつけた、【シネマで UK & Irelandを感じよう】が素晴らしい。
この映画の舞台となったアイルランドのことや、この映画について興味深い内容があります。
コアーズとこの映画の関係なんて全然知りませんでした。

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