テルマ&ルイーズ (ベストヒット・セレクション)

テルマ&ルイーズ

今週は前々から気になっていたテルマ&ルイーズ。

女友達同士2人で車で小旅行に出かけたまではよかったものの、テルマをレイプしようとした男をルイーズが射殺したためにとんでもない逃避行につながるロードムービー。

画面の色調といい、内容、ロケーション、撮影、ラストのストップモーションなどなどはいかにも70年代ニューシネマっぽい雰囲気です。

2人の屈託のなさで暗い出来事もありながら最後まで痛快に見ることができましたが、いくらなんでも、この2人の行動には共感できません。
旅に出てハメを外すというのは日本でもまああることで、それは分からないでもないけど、強盗や殺人が絡んで屈託なくもないと思うし、ラストもパトカー一杯でなんだかなぁ。

ハーヴェイ・カイテルはスモークに比べると、全然存在感がなくブラッド・ピットも出てるだけ、やっぱり2人の個性で見る映画です。
悪くはないけど、何となく見終わった後引っかかるものを感じた。

ジャック・ニコルソンの存在感

恋愛小説家

恋愛小説家

今週もみんなのシネマレビューを参考にこの映画を。

とにかく皮肉で、イジワルで、ヒネた人物なのに、(きっと)どこか痒くなるような恋愛小説を書きそうな作家が行きつけの食堂のウェイトレスと繰り広げる不器用なラブコメディーかな。

それにしても、この邦題は何とかならないものでしょうか。
内容に忠実といえばそうかもだけど、あまりにひどいと思って原題を見ると As Good As It Gets となっていて、コレはコレで分からない。(^^;
ぐぐってみると、安藤邦男さんという方の『英語ことわざ教訓事典・教訓のテーマから索引できる』というサイトのQ&Aで解説されています。
なるほど、そういう意味だとすると……結局よく分かりませんなぁ。

まあ、なんにしてもジャック・ニコルソンの存在感、ヘレン・ハントの可憐さが素晴らしいです。
ニコルソンは好きな俳優なんで、プレッジも凄かったですが、なんというかこういうちょっと曲がった性格の人を演じると最高ですな。
その曲がった性格を自覚しているから、段々いい人になって行く自分を認められないというか受け入れられなくて抵抗しながらも少しずつ変わっていく男をいい感じで演じています。

ヘレン・ハントは多分始めて見ましたが、この映画で各種賞受賞というのも十分納得できる好演。
表情のちょっとした変化が愛くるしくて素晴らしい。
やっぱりワタシの好きなゴールディー・ホーンもそういうところがあって、静止画だとその魅力の何分の1しか伝わらないというか。

そうそう、キューバ・グッディングJrが中々愛嬌あっていい役どころでした。

ひねくれ親父と病気を抱える子供との生活ですっかり恋愛とは縁遠くなってしまった女性(かつては多分バリバリだったんでしょう。)とのギクシャクした関係がニヤっとできて最後は心温まる感じ。

ところで、この2人はうまくいくんでしょうか?
う〜ん、中々難しそうですが、うまく行ってほしい気持ちと、やっぱり店の中だけの付き合いに戻るけど、前とちょっと違う関係になるのもありかな。

16歳のボーカル ザ・コミットメンツ

ザ・コミットメンツ

ザ・コミットメンツ

アイルランド、ダブリンの若者が結成したバンドの物語、と一言で言ってしまえる映画ですが、バンドメンバーの募集、楽器やアンプの調達、練習場所の確保、メンバーの脱退などバンドが出来上がっていく過程からメンバー間のゴタゴタ、金の問題等がうまく描かれています。
メディアの注目を集め始め、小さいレコード会社の契約まで後一歩と言うところで壊れてしまうまで、とその後もチラっと描かれています。

演奏自体もメンバーの表情も最初は自信なさげなのが、ステージを経験するにつれ自信にあふれた表情になり演奏もうまくなるし、バンドのドキュメンタリーとしても面白く見れます。
オーディションにイーリアンパイプ奏者がきたり、トラッドを演奏するバックで家族が踊っていたり、細かいシーンまでよくできています。

このテの映画ではスパイナル・タップを思い出します。
いかにも実在するバンドのドキュメンタリーのように作られているものの、いろんなバンドのパロディー(初代ドラマーは●ロを詰まらせて死んだとか。)を寄せ集めた架空のバンド(アルバムは出ていますが)のお話でした。

で、この映画はいかにも架空のバンドの物語のように作られていますが、ザ・コミットメンツは実在していて、現在もツアーしています。

オフィシャルサイト

ライブシーンも実際ににライブをやって撮影したというだけあって、音が生々しいし、結構熱くなります。
演奏している曲も、Dan Penn の Dark End Of The Street など、中々渋い選曲になっていて、ちょっとジョー・コッカーの雰囲気もあるボーカルがいい味出しています。
このボーカルが当時16歳というのも驚き。

この映画に関する情報を検索していてみつけた、【シネマで UK & Irelandを感じよう】が素晴らしい。
この映画の舞台となったアイルランドのことや、この映画について興味深い内容があります。
コアーズとこの映画の関係なんて全然知りませんでした。

ジョニー・デップがドブロ ショコラ

ショコラ DTS特別版

ショコラ

血筋による宿命として北風に吹かれて色んな国の街から街へ移り住むヴィアンヌと娘がフランスの小さな村に現れ、チョコレート屋を開くもものの、支配する伯爵によって古い習慣、因習を引きずりながら生活を営んでいて、最初は中々店に寄り付かなかったそれぞれ問題を抱えた住人たちも、ふとしたきっかけで店に来るようになり、ヴィアンヌが一人一人の好みのチョコレートを薦めていくと、心を和ませ表情も和らぎ、抱える問題も解決していって……というような、おとぎ話のような映画。

とにかく、派手な映像効果や音響効果もなく、スリルもサスペンスも冒険も魔法もないにもかかわらず、2時間をあっという間に見せてくれました。
この映画を見た日は寒くて、風の強い日でしたが、映画にピッタリでちょっとだけ暖かい気分になれたかな。

ジョニー・デップは最初のクレジットでも and として紹介されていたとおり、出番はとても少なくて端役的な扱い、にもかかわらずで主人公以外が霞んでしまいそうな凄い存在感、たいした役者です。
まあ、何でフランスが舞台なのにみんな英語をしゃべっているのか(見るまではフランス語の映画かと思ってました。)など突っ込みたい気もしますが、おとぎ話だからいいんです。

音楽は、ちょっとジプシーっぽい味のある音楽とフレンチ・ジャズと言っていいかも。
ジャンゴ・ラインハルト、ステファン・グラッペリのマイナー・スィングとか。
ジョニー・デップがドブロを弾くシーンが、いい音で中々よかった。
指使いを見ると、ほんとに弾いているように見えましたが、ラストクレジットにちゃんと本人演奏のクレジット。
ブルースっぽい曲を弾いてましたが、ロバート・ジョンソンの They'er Red Hot という曲のようです。
音楽的にも、中々楽しめました。

それにしても、チョコレートは美味しそうでした。
トロトロのチョコレートに指を突っ込んで舐めてみたくなります。

ハーヴェイ・カイテルがシブい SMOKE

SMOKE

SMOKE

ブルックリンの街角の煙草屋を中心に、その店のオヤジ、客で奥さんが事件に巻き込まれて亡くなって以来書けなくなった作家、ふとした偶然からヤバい金を持逃げした少年とそれぞれに絡む人々のドラマを淡々と描いた映画。

これらの登場人物にまつわるいろんな出来事が描かれていますが、どれもカメラが深入りするのではなく、あくまで傍からそれを見ている感じ。
そんなわけで、それぞれのドラマの結末はあいまいなまま。
例えば、街を歩いてい通りすがりに見た光景のような感じ?

ハーベイ・カイテルとウィリアム・ハートの淡々とした友情が中々いい感じで最後、食事をしながら語るクリスマスの物語が素晴らしい。
ただ、この物語も事実なのか虚構なのかは分かりません。

ストリー的にはいろいろな出来事が起こるものの、特にワクワクハラハラというのではなく、このゆったりとした時の流れが、見終わった時に何となく心和ませるような映画でした。
全体的に見る側の想像力に任せるような作り方と思うので、最後のクリスマス物語実写版はなくてもよかったかな。

ワインオタクの映画 サイドウェイ

サイドウェイ 特別編

サイドウェイ

今週は、ワインオタクの映画ということで気になっていたこの映画、サイドウェイです。

ひとことで言うと、どう見ても冴えない中年の2人組がワインとゴルフと女三昧を目指すロードムービーでしょうか。
片や、結婚を一週間後に控えながら女・女で、トラブルになるし、片や離婚して2年になりながら元妻に対する未練で一種の引きこもり状態。

一見どうしようもない2人のストーリーながら、実際には人生どうしようもない部分というかしょうがない部分、あきらめなければならない部分というのがあると思うし、そこを通過する2人の生き様が面白いです。

ワインに関しては余り私の知らないカリフォルニアのワインがメインで期待したほどではないですが、ステファニーがリシュブールを大事にしているとか、ワインの飲み方とかに笑えたり、やっぱりこの辺に少しでも足を踏み入れいていると楽しめる場面が散りばめられています。

マヤが言うように、ワインは人の一生に似ていると思います。
最初は、酸味、渋みが強くて尖っているワインもワインによっては歳とともに柔らかくなり、果実の香り・味が少なくなる反面すべてが一体化し水のようにスルスルとした喉越しになって、最後は土っぽくなって……
別のワインは最後まで尖ったまま薄くなっていくということもあるようですし。

ワタシ的に突っ込みどころとしては、最後に開けるシュヴァル・ブランというワインですが、もちろん有名で高いワインなので飲んだことはありません。(苦笑)
サンテミリオンのワインなのでメルロー主体かと思って調べてみると、カベルネ・フランが66%、メルローが34%と、変わったブレンド。

翌日起きてから気づきましたが、ステファニーのいるワイナリーでは「カベルネ・フランから偉大なワインは生まれない。ピンボケで締りのない味だ。」ダブルデートの夜には「メルロー種は大嫌いだ、死んでも飲まないぞ!」と叫んでました。
どう見ても偶然の一致ではなく、意図したもののように思えます。
で、そのココロは?

むしろ、あれだけピノ・ノワールを絶賛していたわけですから、最後にとっておくのはDRCかDRCのどれかのワインであったらバッチリだったと思うのは、勘違いなんでしょうか?
更に、それを最後はマヤと飲んで欲しかったというのはデキ過ぎですかね。

余談ですが、サンテミリオンにはシュヴァル・ブラン(白い馬)の他

シュバル・ブラウン(茶色の馬)

シュヴァル・ノワール(黒い馬)

というワインもあります。

DVD化希望 バニーレークは行方不明

中学生の頃、昼下がりに自宅に帰ってテレビをつけると、どのチャンネルだったか忘れましたが、古い映画ばっかりやっている放送局がありました。

ここ名作シネマ.comを見ると、さすがに古い映画が充実していて、その頃見たかタイトルだけ知っている映画がたくさんあります。

で、その頃見た映画で是非もう一度見てみたいものの、DVD化されていない映画『バニーレークは行方不明』というのがあります。
調べてみると、1965年の映画で初公開が1966年7月だそうです。
オットー・プレミンジャー監督で主演がキャロル・リンレーとローレンス・オリヴィエという、中々いい配役です。

ストーリーはこんな感じ。
主人公を演じるキャロル・リンレーは確か離婚したかで引っ越してきて娘を連れて学校に行きますが、おりしも新学期で学校は大騒ぎで、あたふたと手続きを済ませ娘を置いて帰ります。
学校が終わる時間になって娘を迎えに行きますが、見つかりません。
学校の先生にも聞いても皆記憶に残っていない。
そこで、警察に連絡して捜査が始まるのですが、誰もバニーの記憶がなく、ほんとに娘は存在したのか、という展開になり……

というような内容で、中々いいサスペンスだったと記憶していますが、何せビデオもDVDもないようなので、記憶を確認するためにも是非DVDかビデオでもいいので、見てみたい1本です。

あと、日本ではまだDVD化されていないので是非お願いしたいのが、ゴールディー・ホーン、故ダドリー・ムーア主演の『ファール・プレイ』です。
1978年頃の映画でしたか。
サスペンスとしてよくできているし、ゴールディー・ホーンの演技もしっかりしていたんではないでしょうか。
ワタシ的には彼女らしさが発揮された素晴らしい映画だと思います。

ダドリー・ムーアの怪演が凄かったですが。